8. トタンの笠を被ったへの字の桜

かすみ温泉の駐車場からカメさん、長岡さん、私、ショーちゃんの4人の男は、
高さ5m程の土手を上り土手の途中まで来たとき、一台車が駐車場に滑り込むようにしてとまった。
そして、夫婦であろう二人が土手を上ってくる、私達と同じく桜見学に違いない。
土手を上ると、
「遠くからご苦労さん。未だ花は10日程早いんです。」
カスミ桜
と腰からフカブカと頭を地面まで着けて謝っているような古木の桜が、
腰にトタンの笠を上げてイタイタしく折れ曲りながらも、枝を張り、花を咲かそうとしている。
カスミ桜の奧には、人気が無く、朽ちはじめている藁葺き屋根の家が、
こちらを見つめているようである。
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