6. 村の中を通って何処へ

カメさんと長岡さんが尋ねた店は酒屋さんであった。
ジャージのエプロンを掛けた若い店員から道案内を受けていた。
私は車の中から耳を立てて聞こうとしたがウサギの耳のように長くないので聞こえない。
私も一緒に聞こうと車から降りて聞くことにして店に入った。
 「間も無く行くと、右手に番小屋のところに道あるんですって。
 そこから、その道は進んで左に折れて右に行くと部落があるんだって。
 その中を抜けてズート行くとカスミ桜は知らないがかすみ温泉があるって。
 店員はアルバイトだって。それでさくらを知らないのかな。」
カスミ桜
行き先を聞いた4人組は、番小屋から右、左、右と、静かな農村の合間の曲がりくねった道を、
家を眺めながら通り過ぎると、舗装はしてあるものの、山へ向かう林道のような細い道を登って行く。
「グニャ、グニャと山道、何処へ行くんでしょう。一人じゃ心細く、とても来れないっすね。」
とショーちゃん運転手。
ちょうど峠だろうところに薪を積んで、スノーダンプの置いてある、
山の暮らしに溶け込んでいる一軒の家があった。
私も随分田舎育ちであるが、私の田舎の部落から数キロ上ったところにも、
山に溶け込んだ家があったと郷愁さえ感じた時、
急に下り坂となって林の奥に大きな建物が見えてきた。
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