21. デコボコ農道をよく来たわね

鉄工所の敷地から、やっと車が通れる農道をランクスくんは、
脱輪でもしたら、この一家の一員としておいて貰えなくなると
悲壮なまでも神経を研がらかし進んでいく、僕までも手足に汗をかいている。
もっとも、ドックは、狼が先祖で舌と手足しか発汗機関ないんで
暑い時にはハハーと舌をベロン出してるんだよと、ひーちゃんが言っていたが
本当かどうか分かんないです。今チョト暑いでベロでもだしたらね、
ひーちゃんのゲンコツが飛んできそうだなんだ。
ランクスくんは、西に200m程真っ直ぐな農道から直角にゆっくりと走って進むとね、
直角に近いカーブを右に曲がる、また丁字の細道があってね、
サクラはこっちだよと矢印が右をさしている。
岩倉桜
道は、土手の下にクニャクニャと更に細くなったばかりでなく、
上下運動まで酷い縦揺れ、横揺れの道でなんですよ。
前から耕運機でも来たらドウシヨウ右側は田んぼで脱輪でもしたらね
上がれなくなって、先ほど桜の場所を教えてくれた整備工場まで
僕が走らなければならなくなりそうで心配しているんですが。
「まー、何とか通れるね。ケッコウ桜までの距離があるわね。
歩いたら時間かかるよね。」とマーちゃん
「運転代わろうか。」とひーちゃん
「大丈夫よ。」とマーちゃん。
ガタボコ、ノロノロと土手の下の農道を400m程進むと、
スーと蕾の両手を振って“よくきたわね”と歓迎してくれる岩倉ザクラが見えたんですよ。
「ホッ」
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