13. 提灯祭りの桜は後で

 バタン、バタンとひーちゃんとマーちゃんがドアを閉めて車に戻ってきた。
冷たいお茶を美味しそうに飲んで、ぼくがマーチャンの顔を見つめると。
 「シュンちゃんも喉渇いたでしょう。」
と言ってビニールの袋をカップ代わりにしてお茶を飲ませてくれた。
 ペロペロ、ごくん、ペロペロごくん、
 「う、何時もながらお茶は苦いな。」
 「あといいのシュンちゃん。」
ブルブル、ワン
庚申桜
「出発進行」
とマーちゃんママ
 「平田村は10分くらいで、5キロほど行くと右に左折だって。」
 「右折でないの。」
 「そうそう。」
 「あれ、道路の右側に提灯飾りと演歌と歌っているさくらがあるわよ。寄ってみる。」
 「あーそうだ。でも、阿部さんのデータに無いから時間あったら帰りに、後にしよう。」
 車のランクスくんは、演歌のメロデーに後ろ髪を引かれながらも、
スピードを上げて過ぎ去っていく。
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