2. 古戦場は今米どころ

車は国道4号線から左折すると衣川蕎麦の店ある。
「左に曲がって下さい、そこを右にです。」
と亀ケ岡さんの道案内でクランク状に道を走る国道4号の沿線の建物を抜ける、
道は高速道路と平行に走り南へと向かって居る、先程までハンドルが北を向いていたのが、
今は、ユータウンして南に向いている。
車の後部座席の右のウインドーには、緑が生え始めた岡の斜面、
左のウインドーには春の耕しを待つ哺場が幅広く帯状につづき帯びの端にハイウエーが
堤防となって東の田園風景を遮っている。
北館桜
衣川古戦場はどの辺に位置するか分からないが、古の甲冑を着けた何万のつわもの達が
いのちを賭けてこの地辺りでも駆け巡った人馬の叫びが聞こえそうな気持ちさえなってくる。
「もう一寸先です。」
と亀ケ岡さんの声で佐藤裕之さんはアクセルを強く踏んだ。
右手に視線を戻すと小学校が見えてきた。
衣川小学校と門柱に刻まれているピカピカ姿の一年生が
歴史の悲運さえ大きく飛ばす大きな声で春のうたを唄っているような光景である。
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