4. 風雪を耐えて佇む大山桜

「シュナも行くのー、連れてってあげたらー。」
 「ダメダメ、雨降りで泥んこになるから、シュンちゃん留守番よ。」
 「そうー、ひろっさん、スゴイカメラ持って来てんじゃない。」
 「ほっほ、カメラはスゴイんですがね、この前使い方が分からなくってねー。
おにーさんは詳しんじゃない。」
 「おとうさんはダメ、植木と盆栽、謡以外は不器用。
おとうさんたっら、やっぱりズックだよね。西蔵王と言ったら、
登山靴履くって言って気づかないんだから。」
 「イイんじゃない。登山靴で行きましょうか。シュンちゃん待っててね。」
バーベキューでなくて残念、一緒に行けなくて残念、
でも、カメラくんに高感度マイクを付けておいたからイヤホンで聞いていようーーと。
大山桜
 「ここは、木ノ芽、タラノメが採れるところよ。」
 「タラノメの木が沢山あるわよ。まだ芽が摘み取らてないよ。
ママは、蕨、蕗が煮物すきだよね、わたしもー大好き。ヤッパリ兄弟ね。ケッコウ、キツイ上りね。」
 「小雨でアンマリよく無いっすね。でも雨に濡れて牧草地の緑と、石が点在していいっすね。」
「そうだね、平清水、桜田方面から西蔵王を通って竜山登山コースがあって若い時登ったよ。
元木(地名)から竜山まで鳥居が何百も有ったらしいよ竜山と竜山の後ろの蔵王の信仰らしいよ。」
 「そうすか。あっ、緑の丘の上に桜が一本立ってるよ。大山桜だよ。
でも、花は散りかかっているみたいだね。」
 「アソコまでいくんの、ダイブありそう、まこ、帰りにサッキ言ってた所で蕎麦食べてね、
蔵王に湧き水汲みに行くけど行かなーーい。」
 「ふー、キツイ坂だわね、ねーちゃん、シュナに引っ張って貰えばよかったね、
なになに、蕎麦食べたら私帰るわよ、今日ヤマザワで10倍ポイントセールだから買い物しなくちゃ。」
 「あー、着いた。凄い、古木の桜だ。もう少しで散るところだ。散ってしまったのもあるよ。
でも凄い、株立ちして、一本一本の幹が太く、何百年の桜だ。20何本かの大山桜か。
何百年もの間、風雪に耐え、寒立馬のように佇んでいる。」
 雪が残る竜山をバックに、美しい絵の世界のようである。

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