3. とうせんぼうのオロチの桜

石部の地域、桜の近くに居るはずであるが、桜のシーズンには早く、
花の香りや人の賑わいもない。
どっかで、道を間違ってしまったらしい、車をバックしてユータウンし少し下ると、
家の門振りの松を脚立に上がって懸命に松の手入れをしていたおじさんいる。
 「石部さくらは、どの辺ですか」
 「下れば、書いてある」
と庭の手入れに集中している様子であり、すまないような気がした。
 少し下ると気の標識に石部さくら、矢印があった。
先程は、浄水場の案内板の方に目が取られて見逃してしまったのだ。
 標識の方向の道は、舗装されていない細い道である。兎に角、前進あるのみ。
 また、一寸前進すると、農道の十字路がある。
右方向の矢印に桜の案内があるが、農道も細く車一台しか通れない。右にハンドルを切る。
石部桜
また、前進。周りは一面田んぼで、右手に傾斜がついている地形である。
150m程右手下にポッツンと桜らしき裸の木が4,5本見える。
 「あれだ。」
とやっと、探した嬉しさの為に声がカン高くなってしまった。
 更に細い農道を車が田んぼに脱輪しないよう慎重に右折したが
前を見ると裸の木の枝が細い道を塞いでいる。
 「行き止まりだ。」
少し、車を農道に乗り入れたがここまでと思い車を止めた。
 ドアを開け地図と資料を片手に小走りに急いだ。
これまで見てきた古木桜とは違っていた。
根株から4.5本グニャと地面付近で曲がりクネリながら、空に向かって伸びている。
日本武尊が退治したヤマタのオロチように古木に見え、案内板に石部さくらと書かれてある。
 車の側でまっていた荒井さんに両手で丸を描いた。
石部桜の写真はこちら

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