4. バラとさくらとふきのとう

 ひーちゃんが車の中で待っているのでね、
ランクスくんは、黙ってしゃべらないんです。
ひーちゃんはアクビをしていたが椅子を倒して
一瞬寝たかと思ったらパッと目を開き外を見たまま目をつぶっています。
「お待たせ。やっぱり、ニラの苗は売ってなかった。
わたし、バラが好きなんで、真っ赤な色が咲く
鉢植えのバラとネギを買ってきたわよ。
家にもどったら素敵な鉢に植え替えしてね。」
と言いながら、ネギはトランク、バラは後ろの席の下に置いた。
ぼくは、桜探しでバラかと思ったが黙っています。
後ろの席の窓の高さでバラのトゲが見え、倒れてきたらと考えると
オチオチ寝ていられないと心配しています。車の運転手は
マーちゃんに交代して長沼町を更に西に走ります。
「横田というところはこの辺かな、
えーと、阿部さんの資料だと横田、古館の種蒔桜なんだがなあ・・
右手の山沿いに桜がありそうだ。そこの道をライトタウン。」
と、ひーちゃんパパ。
護真寺の桜
「ライト、レフト、野球じゃないわよ。右ねー。」
と、マーちゃん。
「アーエー、幼稚園と鉄工所があって行き止まりで桜はなさそうだ。
鉄工所の人に聞いてくるね。」
と、ひーちゃんは地図と資料を持って鉄工所の方へ向かっています。
「シュンちゃん車から降りてオシッコしようね。」
と、マーちゃん。
ぼくは、ランクスくんからポント降りると草むらに一直線に走って、
マーちゃんの大好きな“ふきのとう”はコッチと教えてあげた。
「シュン、シュンちゃんだめよ。走っちゃだめ、
アーラ“ふきのとう”シュンちゃんありがとうね。教えてくれたのね。」
ぼくは、草むらに思いっ切りオシッコをした。
マーチャンは大分伸びたふきのとうを両手にとって
ランクス君のところに戻ると、ひーちゃんも戻ってきた。
「古舘は鉾衝で道路の向こうだって、横田の桜はお寺さんとこの桜っだって。
国道に戻って少し行って、牛乳屋さんから右だって。”ふきのとう”採ったのー。」
「シュッパーツ。」
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