‘風がそよぐ 蔵王町「根返しの桜」’カテゴリーのアーカイブ

2. 桜と風のいたずらへのパーマリンク

2003 年 6 月 8 日 日曜日

遠刈田温泉から東へと風を切りながら、平坦な道を走る、森や林の景色が畑続き田んぼが続く、
沿道の家屋が時折目に映る、住宅が居並ぶようになり、右手に蔵王町の役場がある、
役場の前の信号を左折する。
少し走ると右に折れると緩いカーブを描いてグート坂を上り、
下り始めると小さな盆地になっている道路の下にどっしりと根を張っている太い桜を見つけた。
 車を通路に乗り入れて、桜にゆっくりと近寄った。
 桜はわたしを待っていたように花吹雪の前の満開の姿見せようとでもしているようである。
だれも居ない静寂さの桜の下に佇む、桜を見上げる。
根返しの桜
百年も息をしている桜を見上げる、桜の花が渦になる、時も渦になる、
数十年前の二十歳の時代にタイムスリップし、桜をジーと見上げている。
一輪桜の花が亜麻色の長い髪の瞳のクリクリとした乙女に重なった。
純な恥じらい心で恋の思いも口笛さえ吹けず立ちつくす。フット、
時の風ともに乙女の笑顔と花びらが散った。
 古木の桜の近くでブランコがゆれている。
数枚の花びらがゆれる振り子のメロディーとともに舞っている。
 桜の妖精が腕をそっと組んで回った。チュッとキスしてそよ風に乗って空に消えた。
 一瞬の風のいたずらである。
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1. 東蔵王の裾野へのパーマリンク

2003 年 5 月 22 日 木曜日

蔵王の山々が連なる奥羽山脈の峰を境にして気候が一変する。
冬は、峰の西は豪雪、東は空っ風。
春、夏の蔵王の山麓は、淡い、深い緑の段通で覆われ、
空から流れる爽やかな風は、緑の森をウエーブして翔けていく。
 人里を離れ。いくさと政争の疲れたこころや、古傷を癒す。
深い深い緑と湧き出る硫黄のお湯で、武将正宗は、高山を越えれば羽前の国、
母や、生まれ育った国、母の香りを不忘できずに、青根の湯船で孤独と郷愁を湯煙に溶かした。
 緑の高原温泉青根を南に九十九折の道を下っていくと樹木の葉が道に覆い被り、
青葉がこころを爽やかにしてくれる。ドライブにはビートルズのメロデーが似合いそう。
風のメロデーにのって森の妖精たちもイエスタデイを唄う。
根返しの桜
リーフのトンネルを抜けると蔵王の山越えのスタートアーチ大鳥居がある道と右で交わる。
左方向の森の中にリゾートホテルが見え、欧風建物が自然に調和する。
 東の方向に向かって緩やかな坂道を暫く下ると、クランク道でスピードダウン、
瓦屋根に刈り込まれた庭木の旅篭も並ぶ、浴衣下駄の姿の客がみやげの店先を覗き込む。
湯治場、温泉場の湯の香りがする遠苅田温泉である。
 道路沿いには、旅籠つくりの建物が、川沿いには4.5階建ての旅館が並んでいる。
景色の良い温泉場である。
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